ワイルド・スピード MEGA MAX [DVD] tf8su2k 『四季の物語』第三作円熟の境地に達したロメール最後の夏休み映画/75歳のエリック・ロメール監督が、1995年夏、英仏海峡に面するリゾート地ディナールと、海賊と遠洋漁業の拠点として栄えた港町のサン=マロを中心に撮影した、四部作「四季の物語」(1990-98)の第三作。劇中で何度も歌われる「海賊の娘」はロメールと編集のメアリー・スティーヴンがセバスチャン・エルムスの偽名で共作した。就職直前の夏休みを恋人レナと過ごすため、ガスパール(メルヴィル・プポー)はディナールを訪れ、地元のクレープ屋で夏休み中バイトする民俗学研究者のマルゴ(アマンダ・ラングレ)と偶然出会い、親しくなる。だが、レナは現れず、連絡も取れない。やがてガスパールは偶然知り合ったセクシーな娘ソレーヌ(グウェナエル・シモン)とも急接近し、なぜかマルゴは不機嫌になる。ところが突然、本命の恋人くレナ(オーレリア・ノラン)がガスパールの前に現れる。だが、レナの気まぐれに翻弄される。彼は3人の女性の誰を選ぶかを迷い、無節操な決断の変更を次々と迫られる。『四季物語』で唯一、男性を主人公とする『夏物語』は、主人公の内面を直接表現することはない。あくまでも主人公は、ほかの人物と同じように外部から観察される。ごくシンプルで、驚くほど若々しい作品だが、現場の偶然性を採り入れながらも、事前に緻密に演出プランを設計するロメールの映画術は円熟をうかがわせる。 ウォルター少年と、夏の休日 [DVD] n5ksbvb